僕とうつ&統失 闘病記 2019.07.07 遠い地での登壇

先日書きましたひきこもりの家族会に参加し、当事者、ご家族の前で話をさせていただきました。

今日の天気は雨。
風も強くて雨粒が斜めに飛んでくる状態。
こりゃ来場者は少ないかもねと思いながら車を2時間走らせましたが、50名以上の方に来ていただきました。
関係者も含めると70名の前で話をした事になります。

司会進行役の方とは打ち合わせの甲斐もあり、スムーズに話が進みました。
上手く話そうとはせずに、思ったことをありのまま言うことを意識して話しました。
2018年10月に登壇した時は統合失調症が最高に悪い状態だったので、話をしていてえっと何の話をしていたんだっけ?と真っ白になってしまった事が有ったので、今回はそれだけはやらないようにしようと心がけました。
要点を絞ってシンプルに答えました。

病気発症の頃、父親の無理解、自殺未遂、離婚、社会復帰に向けて、など辛い時期の話ばかりでしたが、淡々と話しをしました。
質問された事に対して答えていく形なので、8050問題などまで話す事はできませんでしたが、居場所を作ってやって親が理解者になってあげる事が遠回りのようだけど最短の道だと話しました。

一見居心地が良くなってひきこもりの味をしめて社会復帰が遠のくように思われるかもしれませんが、両親との信頼関係が無ければ部屋からも出てこないし、一緒に食事は取らないし、体調や考えている事を話すこともありません。

信頼関係の無い人から、いきなり仕事をしないでこれからどうするつもりなんだ!と正論で理詰めされたら、余計に部屋から出てこなくなります。
他の人も言っていましたが、ステップA,B,Cと復帰の手順が有ったとしても、いきなりステップAをやってみよ〜ってなるわけがないのです。

働いて自立してもらいたい。 どの親もそう思う事ですが、事を急ぐあまりいきなり仕事の話しをしてしまったり、不満を口にしてしまったりする人が多いのです。
仕事をしてほしかったら、仕事の話をしない事。
学校に行ってほしかったら、学校の話はしない事。
雑談ができるくらい関係が改善しても、仕事の話しは禁句です。
言われたから働くでは長続きしません。
本人が働いて金を稼ぎたい、社会に戻りたいと心から自主的に思えるまで家族は待つだけです。

ひきこもっているほとんどの人が、このままで良いとは思っていません。
長い休息の時間を過ごせば、いつか自ら働こうと意欲が出てくるはずです。
10年20年待つことになるかもしれません。
家族に出来ることと言えば、ひたすら愛情をかけて見守ること。
ご両親のアドバイスを素直に聞いたり意見交換をしたりできる信頼関係ができていますか?という事ですね。

そんな話しをしてきました。
雨の中、足を運んできてくれた来場者には感謝をしています。
メモを取る人、涙を流す人、色々な方と話しをして意見交換をしましたが、今回も結局、勇気をもらったのは僕の方なんですよね。

おそらくもう登壇する事は無いと思いますが、同じ苦しみを持つ方達と話しをする機会に恵まれ、心が満たされました。
苦しんでいるのは自分だけじゃない。
帰りも雨道で危険な路面だったのですが、気持ちは晴々でした。

自分へのご褒美にセブンイレブンのシュークリームを買って帰りました。
今日くらいはいいでしょう?

今日も畦道通信に来てくれてありがとう。

僕とうつ&統失 闘病記 2019.06.29 近々ひきこもり家族会に参加してきます

昨年10月に行われたひきこもりフォーラムに参加し、当事者やご家族の方の前で話をさせていただいた時に、遥か彼方の土地の保健所の方に、私達の開催するひきこもり家族会に登壇していただけないか?という話しを頂きました。
その家族会が開催されます。
体調はあまり良くありませんが参加します。
多少の無理は承知ですから大丈夫です。

今回も母と僕の2人で登壇するのですが、話をすると言うよりは、ふられた質問に答えるのみです。
色々なひきこもりがいる中、今は8050問題が叫ばれています。
先日の児童殺傷事件や、親がひきこもりの子を殺害するという事件もありました。

僕は自分では違うと思っていても、ひきこもりに入るんだと思います。
偉そうに言える事など何一つありませんが、伝えようとする事は決まっています。
当事者に安心する環境を作ってやること。
一見甘やかしているだけと思われるかもしれませんが、毎日外に出ろ、仕事しろと言われていたら心は休まりません。
当事者はそれぞれ理由があってひきこもっているわけであり、怠けているわけではないのです。
安心できる環境を作ることで、自分をじっくり見つめ直し、社会に戻る気持ちが湧いてくるはず。
家族が理解を示し、見守り、居場所を作ってやることが一番改善の近道だと思っています。

ご家族の方は当事者に言いたい事や心配が山程あるのは分かります。
が、感情をぶつけてしまうと当事者は頑なになるばかりで、逆効果しか生みません。
そして当事者もご家族もお互いを警戒するあまり、こう着状態になり、時間だけが過ぎていってしまいます。
ご両親が望む事は世間体を良くすることでも
仕事に行ってもらう事でもないはずです。
本当に望むことは当事者が幸せになって生きていってもらいたいという事だと思います。
そのためにはお金が必要だと考えるのは分かりますが、まずは親子で信頼しあえる関係を築くことが先決です。
その関係が無ければ、当事者は部屋から出てきませんし、何を考えているかも話してくれません。
親にだけは不器用ながらも話しをしてくれる関係。
家の中だけは居場所があると感じてもらえる環境。
当事者が安心できてこそ、物事が動き出すきっかけが出来ると僕は考えています。
そこから家族となら外出できるようになるかもしれませんし、趣味の話しならば会話できるようになるかもしれないし、少しずつ社会性を取り戻していけるはずです。
信頼関係と安心がまず無ければ、当事者は自分の世界から出られないでしょう。

その辺りを話してこれたらと思います。
参加後にまたその時の様子など書きたいと思います。

今日も畦道通信に来てくれてありがとう。

僕とうつ&統失 闘病記 2019.04.05 遠い地にお呼ばれしまして

昨年、引きこもり支援フォーラムにて登壇させていただき、話をしたのですが、そこで私の町にも来て話をして欲しいという方がいました。
まさか遠く離れた土地で自分の闘病の様子を話す機会を頂けるとは思ってもみなかったのですが、快諾いたしました。

それから1度、打ち合わせをしたのですが、2回目の打ち合わせを6月に行う事になりました。
その挨拶の書類と一緒に、このフォーラムのチラシが入っていました。

名前は伏せられていますが、完全に自分の事が書かれています。
これを見て、当事者やご家族が来られることはあるのでしょうか?
進行の仕方などは違うでしょうから、全部お任せです。
ただどんなに辛い思い出に触れる質問でも必ず答えていこうとは思っています。
って言いますか、もうチラシが出来上がっちゃったのね。
もう後には引けないぞ。
やるしかない!

僕は第1部の登壇だそうですが、第2部の方も非常に興味深い方です。
うつ病でサラリーマンは無理だと判断し、今は引きこもりの方達のシェアハウスを経営しているそうです。
この人の話を聞きたいですし、話をしてみたい。
シェアハウス行ってみたくなっちゃうよね。

6月に2度目の打ち合わせをしたら、あとは夏に本番を迎えるだけ。
もう緊張はしまい。
いやするかな・・・
不謹慎かもしれませんが、同じ境遇の人たちと話し合える場所に行けるのですから楽しみな気持ちもあるんです。
元気をもらうのはこちらの方なんですよね。

人の役に立てる事が嬉しいですし、何より自分のマイナスの歴史をプラスに変えることができる貴重な機会。
過去は変えられる。

今日も畦道通信に来てくれてありがとう。

僕とうつ&統失 闘病記 2018.10.19 1年ぶりに登壇

先日書きましたが、引きこもり当事者とご家族が集まるフォーラムで、お話をさせていただきました。
100名くらい集まったようです。
アンケートもたくさん書き込んでくれた人が多いそうです。
去年は一人で話をさせていただいたのですが、今年は母と2人での登壇。
病状が最悪だった頃、何を思っていたかを初めて聞く事になるので、不安もありました。
去年は勢いだけで飛び込んだのですが、今年は事の重大さを理解して去年よりも緊張。
母はもっと緊張していましたね。

始まってしまえば緊張など無くなったのですが、最近体調が悪かったのでやってしまいました。
えっと何を話そうと切り出したんだっけ?と5秒前の記憶が無い。
くぅ、体調が良ければ話ながら考える事が出来るのに、今日はダメな日で。
マイクを持って皆さんに話をしているのに、頭が真っ白。
体調が悪い時になる頭の整理がつかないあるあるですね。
あ、まずいって冷や汗はかかずに、おいおいこのタイミングでかいと心の中でツッコミを入れて、声を出して笑ってしまいました。

最初に体験談を話し出したら、当時の事が急に蘇ってきてちょっと涙が。
目からこぼれないようにして堪えているのがバレバレだったかもしれないですが、まだまだフラッシュバックするんだねと少し懐かしいような気持ちも。
母は完全に泣きながら話しをしていて、親子で目は赤いし、司会者も泣くし、会場もあちこち泣いているんです。

みんな引きこもりや病気を体験したり、関係があったりする人なので、みんな同じように苦しんでいるのがよく伝わってきました。
辛い時を思い出したり、今まさにそういう状況だと泣いているわけですが、同じ境遇の人にやっと会えたという嬉し涙でもあったと思う。
僕はそうでした。

主催であり司会者の方との付き合いも、去年から1年以上経ったので、僕にどこまで聞いていいか分かったのでしょう。
やってはいけない事をした時の状況や気持ちなど、去年よりもかなり踏み込んだ事を聞かれました。
言わなくても良いと言われたのですが、全部話しますと僕。
結構グイグイ来ましたが、最初から晒し者で構わないので、自分の体験を利用してという考えなので辛くはありません。

それよりも発病当初の父の無理解からくる言動の裏話を母から初めて聞いたのですが、そっちはきつかった。
そんな事まで言われていたのかと。
今でも父はそういう事が口から出てしまう人で距離があるけれど、上手に付き合っていくしかないですね。

去年と比べて気付いたのは、当事者さんが増えました。
どれだけ恐ろしい場所に勇気を持って出て来たのか、分かりすぎるだけにこれはとても嬉しかった。
さらに嬉しかったのが、体験談を話し終わって来場者さん達が自由に、引きこもり支援団体のブースに行く時間に、自分達に話しを聞きにくる人がかなりいた事。
フォーラムが終わるまでの3時間僕の前から人が切れる事は無く、10以上あるどのブースよりも人が集まったかもしれない。
最終的には僕のテーブル以外の場所は座席テーブルを全部片付けが終わってしまっているのに、人が絶えないので広い会場でテーブルが一つだけという形になりました。

当事者の方も何人も話をしに来てくださって、握手をしたり連絡先を教えたり、僕が涙目になったり、冗談を言ってゲラゲラ笑ったりしました。
誤解を恐れずに言えば、誰かの助けになればと成功者のような気分もあったのかもしれない。
何も出来ていないし、全然そんな事はないのにね。
この日だって朝動けず、何とか会場に行ったような状態。
元気をもらったのは僕も同じ、助けられたのは僕の方なのでしょう。

同じ県内のかなり遠い地域の保健所の方も話をしに来てくれまして、是非私の地域でも講演をお願いしたいなどという話もいただきました。
よほど僕のジョークが面白かったのだろう。

みんなで涙するところから始まり、ギリギリまで踏み込んだ話になって、笑って解散。
笑えば何とかなってしまうような気もします。
僕が笑っている事が、皆さん安心するでしょうし、こんな人もいるのかとほっこりしてくれたかもしれない。
上手く笑えない日も多いですが、ユーモアは持っていたいと思います。

実に爽やかな気分にさせてもらった1日でした。

今日も畦道通信に来てくれてありがとう。