道草小噺 心が生き返る!プレバト!

結構前にプレバトという番組が革新的だと書きました。
対決形式を取っていながらも、他の番組とは一線を画す作りだと。
それは、クイズ番組と比べて説明したのですが、記憶量、勉強量、それを引き出す早さを競って学力比べから抜け出せないクイズとは違い、感性を競い合う番組だからであり、東大生が多数出てきても全く歯が立たない事も痛快なのです。

さて、そこまでは前回の話。
先日フルーツポンチの村上が
「エルメスの騎士像 翳り(かげり)ゆき 驟雨(しゅうう)」
という俳句を詠んだのです。
お題が銀座だったのですが、銀座という言葉を使わず、
エルメスビルの屋上に立つ騎士像があるのです。
そこに雲がかかってきて、雨が降り出したという、空の色と急に暗くなる空と雨と旗を掲げる騎士像の、緊張感もリアリティも短い時間で切り取って素晴らしいと思ったのです。

来年の風来旅団 どこへゆくで紹介する日がいつか来るでしょうが、この句が素晴らしくて、銀座まで行ったんですね。
確かにエルメスの屋上にその騎士は立っていて、そのビルの下を人々が足早に歩いていました。
それだけの為に東京に行きましたからね。

そして昨晩の夏の炎帝戦の決勝で村上がまたも素晴らしい句を作って優勝した。
「行間に 次頁の影 夕立晴」
本を読んでいたら次の頁の影が行間に映っている事に気づいた。
いつの間にか夕立が開けて晴れ間が出ていることに気づいた(それまで気付かなかった)という、これまた切り取り方が素晴らしく、他の共演者の俳句が霞んでしまう程の完成度だった。

春、夏と連覇をした村上。
俳句を作っているというより自画像を描いているようだと言ったり、ただ最初からそこに俳句があるように感じると言ったり、こいつは本物だという状態。
コメントも面白い事は言えない村上。
ニヤニヤ、クネクネしていて気持ち悪い村上。
だけど俳句は物凄い物を作る。

そろそろ情熱大陸の取材が来るんじゃ?と自分で言っていた村上であるが、本当の事になるかも、そう思ってしまうほど、今ノリに乗っている。

いい句が出てくると、その俳人が体験した事、眼球を通して記憶した事を瑞々しく追体験するようで、心が洗われるような、生き返るような気持ちの良さが味わえる。

プレバトという番組に感謝したい。

今日も畦道通信に来てくれてありがとう。